長い夫婦生活を過ごし、発病から2年。
そして、最期の時を迎える。
彼女は、病床の夫の手を握りこう告げた。
「生まれ変わっても、一緒になってくれる?」
言葉を発する事の出来ない夫は、目を閉じ深く頷いた。
そして、夫は旅立っていった。
旅立ちから数年経った今、いつもの明るい表情で、
時折目を潤ませながら話してくださった。
そして、後継者のいらっしゃらないその方は、
残った財産も自らの体さえも、世の中に提供されるそうだ。
素晴らしい生き方に、深い尊敬の念を抱いた。
バッグから取り出して、
見せてくださったご主人の写真は、
とっても素敵で輝いていらっしゃいました。
そして、これからも、
光を心の中に灯し続けるのでしょう。