社会に出て、私が初めての面接官をしたその相手。
即採用を決め、彼とは上司と部下の関係になった。
そして数年間、仕事を共にした。
少しふくよかな、色白で柔らかな顔立ち。
明るくて、人を包んでくれる性格の持ち主。
10歳年下の部下との付き合いを、
彼の退職後も、毎年行なった。
ある日の朝、一本の電話が鳴った。
彼であった。
今から手術台に向かうという。
彼は、舌癌に犯されていた。
知り合って、七年目の事だった。
淡々と話す彼の言葉に、
「また、会おう」と告げるのが、精一杯であった。
そして一年後、若干25歳で、彼は遠くの人となった。
思い起こせば、出会った時からそれまで、
彼が人の悪口を言うのを、一度も聞いたことが無かった。
いつも笑っている優しい男だった。
両親にも心や体の痛みを告げず、
最後の最後、死の直前に、やっと弱音を吐いたそうだ。
人の幸せって何なのだろう。
自分は今関わっている人に対して、何が出来るのだろうと、
真剣に考えた時であった。
そして、その延長線上に、
今の仕事があり、今の生き方がある。
その最初の導きをくれたのは、彼だったと思う。
そして、今も勇気の元として、
私の心の中に、存在してもらっている。

今日もありがとうございました。

竹内 嘉浩心理カウンセラー
There is no time like the present.
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